特色選抜は「推薦不要・でも学力検査あり」の自己出願型入試
「推薦入試がなくなったと聞いたけど、特色選抜って何?」「うちの子も出願できるの?」「一般入試とどう使い分ければいい?」——2025年春に制度が変わり、戸惑う保護者の方は多いはずです。
結論から言うと、特色選抜とは中学校長の推薦が不要で、生徒が自ら出願できる「自己出願型」の選抜です。ただし旧推薦と違い、志願者全員が一般選抜と同じ学力検査を受検し、その得点が合否資料に使われます。「推薦=楽な枠」というイメージは通用しません。
この記事を読むと、次の3つが分かります。
- 旧推薦入試と何が変わったのか(4つの違い)
- 一般選抜とのセット出願・特色優先判定の仕組み
- 判定順序を踏まえた「特色にどの学校を出すか」の戦略
目次(タップで開閉)
特色選抜とは?2025年春に推薦入試から変わった新制度
令和6年度実施(=令和7年度入試・2025年春)から、従来の「推薦入試」が廃止され「特色選抜」に変わりました。
特色選抜は、生徒が自分の特性に応じて出願し、各校が「求める生徒像」に合う生徒を選抜する枠です。各校・各学科で、学力検査に加えて面接・学校独自検査・実技検査・作文(自己表現)等を実施します(内容は各校の募集要項によります)。
旧推薦入試との違いは4つ
新旧の違いを整理すると次のとおりです。
- 校長推薦が不要: 旧推薦は中学校長の推薦が必要でしたが、特色選抜は生徒が自ら出願できます
- 学力検査を全員受検: 旧推薦は学力検査なしのケースが中心でした。特色選抜の志願者は一般選抜の学力検査を全員受検し、その得点が選抜資料に使われます
- 一般選抜への同時出願が前提: 特色選抜の志願者は同時に一般選抜にも出願でき(後述のとおり必須)、それぞれ別の高校に出願可能です。受検機会が確保されています
- 募集枠の変更: 特色選抜の枠は普通科20%以内(特別枠設定校は最大25%)・専門学科/総合学科40%以内。旧推薦は「普通科20%/専門学科30〜50%」でした
特別枠とは
特色選抜の通常枠(普通科20%)に、各校が上乗せできる追加枠です。根拠は県実施要項の例外規定(学校長が特に必要と認める学科は教育長と協議して割合を定められる)で、目的は「求める生徒像」に特に合う生徒を通常枠を超えて合格させることです。県が学校別に一覧公表しており、表示される「特色選抜の割合」は特別枠を含みます(例:首里普通科=25%=通常20%+特別枠5%)。対象・配点は各校の募集要項によります。
一般選抜との違い:同じ学力検査でも点数の扱いが変わる
特色選抜と一般選抜では、同じ学力検査を受けても点数の扱いが異なります。学力検査は一般選抜が記述式を含む300点満点なのに対し、特色選抜は記述式を除く250点分が資料になります。選抜資料を比較すると次のとおりです。
部活動や資格などの実績を評価してほしい受験生には、特色選抜が向いています。一般選抜では実績は点数化されないからです。
セット出願のルール:特色だけの出願はできない
出願の仕組みで最も重要なのがセット出願です。ルールは次の3つ。
- セット出願が必須: 特色選抜に出願するなら、一般選抜にも必ず出願します(特色のみの出願は不可)。学力検査は「一般で出願した学校」で受検します
- 別の学校でもOK: 特色=A校/一般=B校のように違う学校に出せます(同じ学校でも可)
- 出願期間・学力検査日は特色と一般で共通: 令和8年度は出願2/2・2/3、学力検査3/4・3/5でした。本土のように「推薦→一般」と日程が分かれていません
特色優先判定:「両方合格して選ぶ」は起きない
合否判定の順序も重要です。
- 特色選抜を先に判定します。特色で合格すればそこに進学が確定し、一般選抜は判定されません
- 特色が不合格なら、一般選抜で判定されます
- つまり「特色も一般も合格して選べる」という状況は起きず、特色が優先されます
合格発表(令和8年度は3/17)では、「特色選抜での合格」か「一般選抜での合格」かが分かります。
出願戦略:特色には「最も行きたい学校」を出す
特色が先に判定され、合格すればそこに確定する——この順序を踏まえると、基本戦略は次のとおりです。
- 最も行きたい第1志望を特色に出す: 先に判定されるうえ、部活動等の実績も評価に使えます
- 一般は同じ学校か、それより安全な学校に: 特色=第1志望/一般=同校または合格可能性の高い学校、という組み合わせが基本です
- 特色は志願変更ができない点に注意: 一般選抜は初回志願状況(倍率)を見て1回志願変更できますが、特色選抜は志願変更不可です。特色の出願先は倍率発表前に確定させる覚悟で選びます
具体例:首里高校の特色選抜(令和8年度)
学校ごとの基準のイメージとして、首里高校普通科の例を紹介します(学校公式の選抜基準による)。
- 出願の前提: 評定平均3.8以上かつ国社数理英5教科が各学年4以上(出席良好)
- 選抜資料: 学力検査(記述を除く250点)+調査書(評定+諸活動・特別活動の実績)。普通科は面接・作文・実技なし
- 実績評価: 文化・スポーツ・社会・資格・生徒会の実績をA・B・Cでランク評価(例:スポーツは沖縄県代表として全国大会出場または九州大会ベスト8以上がA、検定は1級がA)。提出できる実績は1件のみで、ランク→点数の換算は非公表
このように、出願要件・検査内容・実績の評価方法は学校ごとに大きく異なります。志望校の募集要項を必ず確認してください。
入試制度の全体像(3つの選抜・内申と学力検査の比重・日程・学区)をまとめて知りたい方は、こちらの記事がおすすめです。
よくある質問
Q1. 特色選抜は誰でも出願できますか?
制度上は中学校長の推薦が不要で自ら出願できます。ただし首里高校普通科の「評定平均3.8以上」のように、学校・学科ごとに出願要件を定めている場合があります。各校の募集要項で確認してください。
Q2. 特色選抜に落ちたら不利になりますか?
特色選抜が不合格でも、セット出願している一般選抜で改めて判定されます。受検機会が確保される仕組みです。
Q3. 特色選抜でも学力検査の点数は必要ですか?
はい。志願者全員が一般選抜と共通の学力検査を受検し、記述式を除く各教科50点(計250点)が選抜資料に使われます。旧推薦のように「学力検査なし」ではありません。
Q4. 特色と一般で別の高校に出願できますか?
できます。特色=A校/一般=B校という出願が可能です。ただし特色で合格するとそこに確定するため、特色には本当に行きたい学校を出すのが基本です。
Q5. 特色選抜の倍率が高かったら志願変更できますか?
できません。志願変更(1回)ができるのは一般選抜のみで、特色選抜は志願変更不可です。
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