沖縄県内の中学入試問題において、受験者の得点率が最も低い学校の教科は、開邦中学の独自算数と昭和薬科大学附属中学の理科です。開邦中学も昭和薬科大学附属中学も受験者平均点を公表しないので、絶対的なエビデンスはありません。また難易度により平均点の上下はありますので、例外もあることは承知です。ただし、長年中学受験を指導している立場からしても、攻略しにくい問題が頻出します。実際に今まで指導している生徒の過去問の得点率からも概ね間違いありません。
■昭和薬科大学附属中学の理科へのアプローチ
今回は、昭和薬科大学附属中学の理科について、どういう問題が出題され、問題に対してアプローチする手段をどのように身につけるかをお話したいと思います。
■長いリード文
昭和薬科大学附属中学の理科は、膨大な分量のリード文、問題文を読ませます。本番の入試会場では、初めて目にする問題を長いリード文を読み、限られた時間でその問題に答える力が求められます。このような問題は、単純に一問一答で解けるわけではなく、持っている知識と問われている内容をすり合わせる思考力が必要とされるのです。一問一答ができることは、難関校の理科を解く最低限の条件であり、次のステップが求められます。
■どのような対策が必要か
同じように、リード文が長く思考力を必要とする学校の過去問にあたることが最良と言えるでしょう。例えば麻布中学の理科はリード文から答えを求められる問題が多いことで有名です。リベラ進学塾では、もうすでに麻布中学の過去問から適切なレベルの問題を抜粋して、子どもたちに解かせています。思考力を養うことやリード文を読み込むことに慣れさせることが狙いです。決して早すぎることはありません。適切なレベルを選択するので、子どもたちから嫌悪されるようなこともありません。むしろ、麻布中学の理科は解く者を引き込む魅力的な問題が多々出題されることでも有名です。
■多様な問題
一見すると問題の内容もバラエティーに富んでいるように思えます。ダンゴムシの歩き方、ミツバチのダンス、温度計の液だめ、コーヒーサイフォンなどです。これらの問題は、中学受験の理科では決してマイナーな題材ではなく、難関校の入試問題には時折顔を出すものです。ダンゴムシを題材にした問題は、令和2年度の愛光中学でも出題されました。ミツバチのダンスは青雲中学で、温度計に関する問題は、東京都の公立中高一貫校でも出題されています。
日頃からリード文の長い問題や身近なことを題材にした問題に触れさせることで、昭和薬科大学附属中学の理科に対応できる総合的な力を養っていきます。「打てる手は打ち、なすべきことをなす」が私たちの理念です。https://libera-shingaku.com/concept/